レイブンクローの髪飾り

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ホグワーツ魔法魔術学校の創設者の一人、ロウェナ・レイブンクローの遺品です。長らく所在がわからなかったため、失われた髪飾りとも呼ばれました。

髪飾りにはロウェナ・レイブンクローの有名な言葉「計り知れぬ英知こそ、われらが最大の宝なり」が彫ってあり、髪飾りをつけた者は知恵が増すといわれています。この髪飾りはロウェナ・レイブンクローの娘ヘレナによって盗まれましが、ロウェナはその事実を隠していました。

レイブンクローの髪飾り、ハッフルパフのカップ、スリザリンのロケットは後に20世紀の闇の魔法使い、ヴォルデモート卿の分霊箱となりました。

データまとめ

名前
  • レイブンクローの髪飾り(Ravenclaw’s Diadem)
  • レイブンクローの失われた髪飾り(The Lost Diadem of Ravenclaw)
製造/作成

ロウェナ・レイブンクロー

所有者
ヴォルデモートが分霊箱を作成した際の犠牲者

アルバニアの農民

歴史

ロウェナ・レイブンクロー

ロウェナ・レイブンクローはホグワーツ魔法魔術学校が創設された時代の魔法族の中では最も優れた人物でした。レイブンクローの髪飾りはそれを着けた者の知恵を増すことができるよう、レイブンクロー自身が魔法をかけたとようです。

娘ヘレナに髪飾りを盗まれてから間もなく、ロウェナ・レイブンクローは亡くなったといわれています。

ヘレナ・レイブンクロー

ロウェナの娘ヘレナは、その時代で最も賢いとされた母を妬んでいました。母よりも賢く重要な人物になりたいと思ったヘレナは、ロウェナの髪飾りを盗み出してアルバニアの森へと逃げます。

間もなく重い病に臥せたロウェナは、娘の恐ろしい裏切りにも関わらず、最期に娘にもう一度だけ会いたいと願いました。そこでロウェナはヘレナに思いを寄せていた男爵に頼み、ヘレナを捜しに行かせました。

ヘレナは男爵に見つかった際、母の髪飾りをアルバニアの森の木の洞に隠していました。ヘレナが男爵と共に戻ることを拒むと、男爵は激怒し、ヘレナを刺し殺してしまいます。自分が行ってしまった恐ろしい行為を目の当たりにし、男爵もまた同じ凶器で自らの命を絶ちました。

ヘレナと男爵はそれぞれレイブンクロー寮スリザリン寮のゴーストになり、「灰色のレディ」「血みどろ男爵」として知られています。

髪飾りはヘレナが木の虚に隠してからというもの、何世紀にも渡ってそのままアルバニアの森に残されていました。

ヴォルデモート卿(トム・マールヴォロ・リドル)

20世紀に入り、「灰色のレディ」としてレイブンクロー寮のゴーストとなっていたヘレナから、スリザリン生のトム・マールヴォロ・リドルが言葉巧みに髪飾りの在処を聞き出しました。リドルはホグワーツ卒業後アルバニアへ発ち、森の中でヘレナが隠していた髪飾りを見つけます。アルバニアの農民を殺害して髪飾りを分霊箱にすると、リドルは髪飾りが本来あるべき場所、ホグワーツに分霊箱を隠そうと考えました。

リドルはホグワーツ城にある「必要の部屋」の秘密を見つけたのは自分だけだと思い込んでおり、「必要の部屋」に分霊箱となったレイブンクローの髪飾りを隠しました。

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しかし数十年後、「必要の部屋」の存在を知っていたハリー・ポッター「謎のプリンス」の『上級魔法薬』の本を隠す必要に迫られ、隠し場所となった必要の部屋へと入っていました。リドルの他の分霊箱と異なり、髪飾り自体に強力な保護魔法がかけられていたわけではなかったため、後にハリー・ポッターが予期せず髪飾りを見つけることになります。

ハリー・ポッター

レイブンクローの髪飾りは何十年もの間、隠し場所となった「必要の部屋」の中に隠されていました。ハリー・ポッターはホグワーツの6年生のとき、ただの「古い黒ずんだティアラ」としてレイブンクローの髪飾りを見つけていました。創設者の遺品であるとも、ヴォルデモートの分霊箱であるとも知らず、自分が教科書を隠した目印にするため、年老いた醜い魔法戦士の像の上に鬘を被せ、その上に古い黒ずんだティアラを置きました。

1998年5月、ロン・ウィーズリーハーマイオニー・グレンジャーと共に、ハリーヴォルデモートの残りの分霊箱を捜しにホグワーツへと戻ります。レイブンクローに縁のある品として考えられるのはレイブンクローの髪飾りだと教えられ、ルーナ・ラブグッドに連れられてレイブンクロー寮の談話室を訪れました。談話室にはレイブンクローの像があり、ハリーはレイブンクローの髪飾りがどのような形であるかを知りました。数時間後、ハリーは「灰色のレディ」ヘレナ・レイブンクローからレイブンクローの髪飾りについてを聞き出し、自分がかつて髪飾りを見つけていたことも思い出しました。

髪飾りを捜しに「必要の部屋」に入ったハリーロンハーマイオニーの3人は、髪飾りを見つける前にドラコ・マルフォイ、ビンセント・クラッブ、グレゴリー・ゴイルの3人と戦うことになりました。この時クラッブの放った「悪霊の火」は「必要の部屋」に隠されていた品々を焼き尽くしてしまいます。箒に乗って「悪霊の火」から逃れようとしたハリーは、炎に巻き上げられた髪飾りを捕まえ、命からがら「必要の部屋」を脱出しました。

「悪霊の火」は分霊箱を破壊することができる数少ない物の一つでした。「必要の部屋」を脱出したハリーの手の中で、レイブンクローの髪飾りは真っ二つに割れました。

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登場箇所

  • ハリー・ポッターと謎のプリンス
  • ハリー・ポッターと死の秘宝
  • ポッターモア