悪魔の罠
悪魔の罠 (Devil’s Snare) は、長い触手をゆらゆらさせた醜い植物です。この植物に触れると長い蔓を巻き付けられて手足の自由を奪われ、やがて蔓に絞め殺されてしまいます。
性質
長い触手をゆらゆらさせた醜い植物です。この植物に触れた者は、長い蔓を巻き付けられて手足の自由を奪われ、やがて蔓によって絞め殺されてしまいます。蔓から逃れようともがけばもがくほど、固く蔓に締め付けられます。
悪魔の罠は暗闇と湿気を好み、反対に炎を嫌います。悪魔の罠に向かって火を放つと、捕らえられた者を放させることができます。 これらの性質について、ホグワーツの生徒は1年生の薬草学の授業で習います。
利用の例
賢者の石の護り
1992年、悪魔の罠はグリンゴッツの金庫からホグワーツ魔法魔術学校に移された、賢者の石を護る仕掛けの一部として使われていました。一見、仕掛け扉から飛び降りた者を受け止めるクッションの役割を果たしていましたが、ハリー・ポッター、ロン・ウィーズリーの二人は危うく悪魔の罠に絞め殺されそうになり、ハーマイオニー・グレンジャーも危うく蔓に捕らえられるところでした。
ブロデリック・ボード殺害
ボード氏は、言語並びに運動能力が改善していたため、ストラウト癒師は、植物が無害な「ひらひら花」ではなく、「悪魔の罠」の切り枝だったとは気づかず、ボード氏自身が世話をするよう勧めました。植物は、快方に向かっていたボード氏が触れたとたん、たちまち氏を絞め殺しました。
-『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』第25章
1996年1月ころ、魔法省の神秘部に勤めていた「無言者」ブロデリック・ボードが入院していた聖マンゴ魔法疾患傷害病院で亡くなりました。 クリスマスプレゼントに紛れて悪魔の罠の切り枝を鉢植えにしたものが届けられていましたが、病棟を担当していた癒師がこれに気づかず、ボードに世話をするよう勧めていました。のちにボードがこの悪魔の罠に首を締められ、ベッドで亡くなっているのが見つかりました。
ホグワーツの戦い
「『食中蔓』『悪魔の罠』それにスナーガラフの種……そう、死喰い人が、こういうものと戦うところを拝見したいものだわ」
-『ハリー・ポッターと死の秘宝』第30章
1998年のホグワーツの戦いで、薬草学のポモーナ・スプラウト教授は悪魔の罠を死喰い人に対する武器として使いました。
エピソード
「ハーマイオニー、ハーマイオニー!」
「ハリー! ここにいたの。よかった! こんばんは、ルーナ!」
「何があったんだ?」ハリーが聞いた。
ハーマイオニーは、「悪魔の罠」の茂みと格闘して逃れてきたばかりのように、見るからにぐしゃぐしゃだった。
「ああ、逃げてきたところなの――つまり、コーマックを置いてきたばかりなの」
ハリーが怪訝な顔で見つめ続けていたので、ハーマイオニーが「ヤドリギの下に」と説明を加えた。 - 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』第15章
1996年、スラグホーン教授が開いたクリスマス・パーティで、ハーマイオニーがコーマック・マクラーゲンから逃れて来たときの様子は、「悪魔の罠」の茂みと格闘して逃れてきたばかりのようだったと書かれています。
登場
- 『ハリー・ポッターと賢者の石』
- 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』
- 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
- 『ハリー・ポッターと死の秘宝』