モサグ
「[…]ハグリッドはいまでも時々訪ねてきてくれる。妻も探してきてくれた。モサグを。見ろ。わしらの家族はこんなに大きくなった。みんなハグリッドのおかげだ…」
- アラゴグ 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』第15章
モサグは雌のアクロマンチュラで、アラゴグの妻。禁じられた森に住むアラゴグとの間に子どもをもうけた。
年表
1993年まで
生まれた場所は不明。ハグリッドの手によって禁じられた森に棲むアラゴグと引き合わせられる。アラゴグとの間にアクロマンチュラの子どもが数多く生まれ、禁じられた森にアクロマンチュラの大家族が棲むことになった。
1997年
「アラゴグが死んじまったんで、ほかの蜘蛛のやつらは、俺を巣のそばに一歩も近づかせねえ。連中が俺を食わんかったんは、どうやら、アラゴグが命令してたかららしい! ハリー、信じられっか?」
- ハグリッド 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』第22章
1997年4月、モサグの夫アラゴグが死んだ。この時にモサグがまだ生きていたか、既に死んでいたかは不明。これまでハグリッドはモサグとアラゴグの子どもたちに襲われることはなかった。しかし、アラゴグの死後はハグリッドも禁じられた森のアクロマンチュラに襲われるようになった。
1998年
そこは、ハリーも知っている、怪物蜘蛛アラゴグのかつての棲処だった。巨大な蜘蛛の巣の名残がまだあったが、アラゴグの儲けた子孫の大蜘蛛たちは、死喰い人に追い立てられ、手先として戦わされていた。
- 『ハリー・ポッターと死の秘宝』第34章
アラゴグとモサグの子孫である、禁じられた森に棲むアクロマンチュラたちは、死喰い人によって住み処から追い立てられ、手先として戦わされた。モサグがこの頃生きていて、ホグワーツの戦いに参加したかどうかは定かではない。
名前の由来
These are Gaelic names. Well, these are Gaelic words. It’s just a wonderful language. And I ended up using “Mosag” which means “dirty female or filthy”, which I really liked. And Mosag is Aragog’s wife in Book 2.
- J.K. ローリング ^[The Magic Behind Harry Potter (by Accio Quote!)]
J.K. ローリングはあるインタビューの中でゲール語を登場キャラクターの名前に使ったことについて触れ、ゲール語で「汚い女性、不潔な」という意味のMosagを気に入って使ったと語っている。
メモ
A dictionary of the Gaelic Languageは、“mosag”を「安っぽくてつまらない女」「取り柄のない女」「意地の悪い、もしくは強欲な女」1 と定義している。
参考
- モサグは『ハリー・ポッターと秘密の部屋』でわずかに触れられたのみで、映画では名前も登場しない。
- モサグ自身が夫の死後も生きていたかどうか、ホグワーツの戦いに参加したかどうかは不明。もし生きていたのだとすれば、アラゴグと異なり、子孫がハグリッドを襲うことを止めなかったことになる。
登場
- 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(名前のみ登場)
- ポッターモア(名前のみ登場)
Footnotes
-
A Dicitonary of the Gaelic Language (Norman Macleod and Daniel Dewar, 1839) ↩