ニンファドーラ・トンクス
ニンファドーラ・トンクス (Nymphadora Tonks) は、混血(半純血)の魔女で、生まれつき外見を自在に変えられる七変化の能力を持ちます。不死鳥の騎士団のメンバーとして活動し、リーマス・ルーピンと結婚しました。最終的にホグワーツの戦いで伯母のベラトリックス・レストレンジによって殺害され、戦死しました。
ℹ️ 概要
基本情報
日本語での名前: ニンファドーラ・トンクス
原書での名前: Nymphadora Tonks
愛称: トンクス (Tonks)、ドーラ (Dora)
生まれたのは: 1972年9月〜1973年8月の間
亡くなったのは: 1998年5月2日
家系: 混血(半純血)
所属: ハッフルパフ寮、魔法省闇祓い局、不死鳥の騎士団
ニンファドーラ・トンクスは魔法省の闇祓いとして働く若い魔女です。第5作「不死鳥の騎士団」で初登場し、ハリーを保護する任務にあたりました。生まれつきの「七変化」で、髪の色や顔の形を自在に変えることができます。明るく人懐っこい性格で、ハリーとすぐに友達になりました。最後はホグワーツの戦いで戦死しました。
🎞️ 映画での描写
登場している映画
- 第5作『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』
- 第6作『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
- 第7作『ハリー・ポッターと死の秘宝 Part 1』
- 第8作『ハリー・ポッターと死の秘宝 Part 2』
以上4作で、トンクスをナタリア・テナが演じました。
初登場とハリーとの出会い
映画『不死鳥の騎士団』で、プリベット通りからハリーを救出する「先発護衛隊」のメンバーとして初めて登場します。ナタリア・テナが演じるトンクスは、短めの紫色の髪が特徴的で、「ニンファドーラって呼ばないで」とマッド・アイ・ムーディに強く言う場面が印象的です。
映画では原作ほど七変化の能力は描かれていません。髪の色が怒った時に紫から赤に変わったり、アヒルの口のような口に変身したりする場面が描かれています。
『謎のプリンス』での描写
映画『謎のプリンス』では、髪は原作同様茶色になっていますが、特にこの髪色についての背景は描かれていません(詳しくは原作での詳細解説 - 守護霊の変化と恋愛の影響を参照)。
『死の秘宝』での最期
映画『死の秘宝』では、すでにリーマス・ルーピンと結婚した姿で登場します。7人のポッター作戦にも参加しますが、最終的にホグワーツの戦いで命を落とします。
ハリー・ポッターが「蘇りの石」を使って戦死したリーマス・ルーピンと再会する場面で、初めて2人の間に息子が生まれていたことが明かされます。
⚡️ ハリー・ポッターとの関係
トンクスとハリーの関係は、最初の出会いから友好的でした。彼女は「よっ、ハリー!」と気さくに挨拶しました。映画では描かれていませんが、原作ではトンクスがハリーの荷造りを手伝う際に、ファイアボルトに感心したり、家事魔法が苦手な様子を見せたりする場面があります。
原作の第6巻『謎のプリンス』では、ホグワーツ特急で呪いをかけられたハリーを救出する重要な役割を果たします(映画ではルーナ・ラブグッドがハリーを見つけた)。また、夫のリーマス・ルーピンと一緒に息子テディの名付け親にハリーを選ぶなど、深い信頼関係を築いていました。
📖 原作での詳細
年表
- 1972年9月〜1973年8月頃 - テッド・トンクスとアンドロメダの娘として誕生
- 1984年 - ホグワーツ入学、ハッフルパフ寮に組み分け(「お行儀よくする能力」が欠けていたため監督生になれず)
- 1991年 - ホグワーツ卒業、闇祓い訓練開始
- 1994年 - 3年間の厳しい訓練を経て闇祓いとして正式採用
- 1995年 - 闇祓いになって1年後、不死鳥の騎士団に参加
- 1996年6月 - 神秘部の戦いでベラトリックスに敗北、重傷
- 1996年夏ごろ〜 リーマス・ルーピンへの恋で変身能力に異変 守護霊がジャックウサギから狼に変わる
- 1997年夏 - リーマス・ルーピンと結婚
- 1998年春 - 息子テディ・ルーピン誕生
- 1998年5月2日 - ホグワーツの戦いで戦死
ブラック家との複雑な関係
トンクスの母アンドロメダは名門ブラック家の出身でしたが、マグル生まれの魔法使いテッド・トンクスと結婚したため勘当されました。そのため、トンクスは純血主義のブラック家からは疎外されていました。
叔母のベラトリックス・レストレンジとナルシッサ・マルフォイは彼女を姪として認めず、特にベラトリックスは機会があるたびにトンクスを殺そうとしました。一方で、いとこのシリウス・ブラックとは良好な関係を築いていました。
七変化の能力
トンクスは生まれながらの七変化で、意思の力だけで外見を変えることができました。この能力は魔法薬や呪文を必要とせず、極めて稀な才能です。
ハリーが初めてトンクスに出会ったとき、トンクスは七変化の能力を使って、髪色を紫から「風船ガムのピンク色」に変えました。
守護霊の変化と恋愛の影響
トンクスの守護霊は元々ジャックウサギでしたが、リーマス・ルーピンに恋をしてからは狼の形に変化しました。これは彼女の深い愛情の表れであり、守護霊が愛する人の特徴を反映する現象として描かれています。
また、感情的に不安定な時期は「七変化」の能力もうまく制御できず、髪が茶色のまま変わらなくなってしまうこともありました。これは恋愛で悩んでいた時期に顕著に現れ、ルーピンに拒絶されたことが原因でした。
闇祓いとしてのキャリア
マッド・アイ・ムーディの指導の下で3年間の厳しい訓練を受けました。「隠密追跡術」はおっちょこちょいが災いして落第ギリギリでしたが、「変装・隠遁術」は七変化の能力のおかげで最高点を取りました。
1994年に正式な闇祓いとなりました。
📝 原作と映画の主な相違点
- 変身能力の描写: 原作では頻繁に髪の色や鼻の形を変えるが、映画では限定的。
- 性格の表現: 原作では非常におしゃべりで好奇心旺盛、おっちょこちょいな様子が描かれているが、映画ではそこまでの描写はない。
- 恋愛描写: 原作ではルーピンとの恋愛が詳細に描かれるが、映画では簡略化。
- 映画では省略: ホグワーツ時代のエピソード、家族関係の詳細、闇祓い訓練の苦労話。
💡 トリビア・豆知識
- 本人は「ニンファドーラ」という名前を嫌っており、「トンクス」と呼ばれることを好む。家族からは「ドーラ」と呼ばれている。
- 息子テディも七変化の能力を受け継いでおり、誕生直後から髪の色を変える能力を示した。
- 魔法界ではピンクは「魔法的な色」ではないとされているが、トンクスが好んで髪色をショッキング・ピンクにするのは、「『ええ、父はマグル生まれだけど、それがどうかした?』という、ある種のとんがった態度を表している」という1。
📚 登場
- 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』
- 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
- 『ハリー・ポッターと死の秘宝』
- ポッターモア(下記はすべて現在英語版のみの公開)
- J. K. ローリングからの新着コンテンツ「リーマス・ルーピン」
- J. K. ローリングからの新着コンテンツ「守護霊の呪文」
- J. K. ローリングからの新着コンテンツ「色」