クソ爆弾

クソ爆弾 (Dungbomb) は、爆発させると強い悪臭を放つ悪戯用品です[1]。ホグズミードのゾンコの悪戯専門店で売られており[2]、廊下や談話室でその場に落として騒ぎを起こしたり、人の注意を逸らしたりするのに使われます[3]。発明したのは19世紀の魔法使いアルベリック・グラニオンです[4]。漢字で「糞爆弾」と書かれることもありますが、原作の日本語版に出てくる21箇所のうち20箇所は「クソ爆弾」で、漢字表記は1箇所だけです[5]

基本情報

名前: クソ爆弾 (Dungbomb)
種類: 悪戯用品[2:1]
発明者: アルベリック・グラニオン(19世紀)[4:1]
売っている店: ゾンコの悪戯専門店(ホグズミード)[2:2]
効果: 爆発させると強い匂いを放つ[1:1]
使い方: その場で爆発させる/投げつける[3:1][6]
通じない相手: 邪魔よけ呪文をかけられた扉[6:1]

効果と使い方

爆発させると強い匂いが立ちます。ホグワーツの管理人フィルチは、その匂いを嗅ぎ取れば使用が分かると考えていました[1:2]

『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』第14章「パーシーとパッドフット」

「クソ爆弾がプンとでも臭ったら……」

手に持って運べる小さな物体で、投げつける使い方もできます。ジニー・ウィーズリーは、扉に邪魔よけ呪文がかかっているかどうかを、階段の上からクソ爆弾を投げつけて確かめました。呪文のかかった扉には当たらず、すべて弾かれて逸れていきます。この判定は、同じ扉の向こうを伸び耳で盗み聞きできるかどうかの見極めを兼ねていました[6:2]

買える場所

ホグズミード村のゾンコの悪戯専門店に置かれている品の一つです。ハリーロンも、しゃっくり飴やカエル卵石鹸などとともにポケット一杯に買い込んでいます[2:3]

『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』第14章「スネイプの恨み」

ゾンコの店を出た時は、二人とも入った時よりだいぶ財布が軽くなり、代わりにポケットが、クソ爆弾、しゃっくり飴、カエル卵石鹸、それに一人一個ずつ買った鼻食いつきティーカップなどで膨れ上がっていた。

贈り物としても扱われます。ロンがハリーに贈ったクリスマス・プレゼントは、クソ爆弾のぎっしり詰まった袋でした[7]

作中での使用

忍びの地図の入手

フレッドジョージのウィーズリー兄弟が忍びの地図を手に入れたのは、1年生のころ、クソ爆弾がもとでフィルチの事務所に連れて行かれたときのことでした[3:2]

事務所で脅されている最中、書類棚の引き出しに『没収品・とくに危険』と書かれているのに気づいた双子は、もう一つのクソ爆弾を陽動に使い、その隙に地図を持ち出しました[3:3]

『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』第10章「忍びの地図」

「ジョージがもう一回『クソ爆弾』を爆発させて気を逸らせている間に、俺が素早く引き出しを開けて、ムンズとつかんだのが――これさ」

ホグワーツの廊下と談話室

双子は在学中もクソ爆弾を使い続けました。学期末の浮かれた気分のまま、グリフィンドールの談話室で半ダースを一度に爆発させたこともあります[8]

二人が箒に乗って学校を去ったあとは、その空席を狙うように、ほかの生徒たちが廊下へクソ爆弾や臭い玉を落とすようになりました[9]

『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』第30章「グロウプ」

「クソ爆弾」や「臭い玉」がしょっちゅう廊下に落とされ、いまや教室を出るときには「泡頭の呪文」をかけるのが流行になった。

人払いの手段として

ハリーとハーマイオニーは、シリウス・ブラックと暖炉越しに内密の話をするため、談話室に居残る生徒を追い出す方法を練りました。最後の手段として用意していたのがクソ爆弾です[10]

『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』第19章「ハンガリー・ホーンテール」

最悪の場合は、「クソ爆弾」一袋を投下するつもりだ。しかし、できればそんなことはしたくない――フィルチに生皮をはがれることにもなりかねない。

当日は談話室に誰も残っておらず、実際に使わずに済みました[10:1]

フィルチの嫌疑

ハリーは、クソ爆弾を大量に注文しようとしているとの密告があったと言って、フィルチに詰め寄られました[1:3]

『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』第14章「パーシーとパッドフット」

「おまえがクソ爆弾をごっそり注文しようとしてると、垂れ込みがあったぞ!」

ハリーには身に覚えのないことでした。あとでロンとハーマイオニーに、フィルチが自分の匂いを嗅ぎ回っていたのだと話しています[11]

のちにハーマイオニーは、この嫌疑そのものがドローレス・アンブリッジの仕組んだ口実だったのではないかと推理しました。ハリーの手紙を没収させるために、フィルチに告げ口をしたのだろうというのです[12]

ミュリエルの椅子の下で

ウィーズリー家の大叔母ミュリエルが毎年のクリスマスに来なくなったのも、クソ爆弾が原因でした。祝宴の最中、双子が彼女の椅子の下でこれを破裂させたのです[13]

言葉の綾として

物としてではなく、比喩に使われた例もあります。リータ・スキーターは、ダンブルドアとグリンデルバルドの決闘の伝説に疑いを差し挟むにあたって、自分の暴露を爆弾になぞらえたうえで言い換えました[14]

『ハリー・ポッターと死の秘宝』第2章「追悼」

これは爆弾ざんすよ――むしろクソ爆弾。まったく汚い話ざんす。

登場・言及箇所

脚注


  1. 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』第14章「パーシーとパッドフット」 ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎

  2. 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』第14章「スネイプの恨み」 ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎

  3. 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』第10章「忍びの地図」 ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎

  4. ポッターモア 「アルベリック・グラニオンのカード」 ↩︎ ↩︎

  5. 漢字表記は『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』第18章「ダンブルドア軍団」の1箇所のみで、同じハーマイオニーの台詞の中で「クソ爆弾」と混在している。 ↩︎

  6. 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』第4章「グリモールド・プレイス 十二番地」 ↩︎ ↩︎ ↩︎

  7. 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』第23章「クリスマス・ダンスパーティ」 ↩︎

  8. 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』第11章「炎の雷」 ↩︎

  9. 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』第30章「グロウプ」 ↩︎

  10. 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』第19章「ハンガリー・ホーンテール」 ↩︎ ↩︎

  11. 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』第16章「ホッグズ・ヘッドで」 ↩︎

  12. 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』第18章「ダンブルドア軍団」 ↩︎

  13. 『ハリー・ポッターと死の秘宝』第8章「結婚式」 ↩︎

  14. 『ハリー・ポッターと死の秘宝』第2章「追悼」 ↩︎