かくれん防止器

かくれん防止器 (Sneakoscope) は、胡散臭い人物が近くにいると光って回転するとされる魔法道具です[1]。スニーコスコープとも呼ばれます[1:1]。18世紀の魔法使いエドガー・ストラウルガーが発明したとされます[2]

基本情報

名前: かくれん防止器 (Sneakoscope)
別名: スニーコスコープ、携帯かくれん防止器[1:2][3]
発明者: エドガー・ストラウルガー(18世紀)[2:1]
外見: ガラスの独楽のような形[4]
働き: 胡散臭い人物が近くにいると光って回転する[1:3]
入手先: ホグズミードのダービシュ・アンド・バングズ[3:1]

働きと外見

ひび割れた大きなガラスの独楽のような形をしており、先端でバランスを取って立ちます[4:1]。作動すると光りながら回転し、同時に小さく口笛を吹くような甲高い音を発します[3:2]。音は次第に耳をつんざくほどになるため、ロン・ウィーズリーは靴下に詰めて音を殺しました[3:3]

大きさには個体差があります。ハリーが持っていた携帯用のものは、闇の魔術に対する防衛術の教師の部屋にあった大型のものより、ずっと小さいものでした。その教師は、大型のものについてこう説明しています[4:2]

『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』第20章「第一の課題」

『かくれん防止器』も止めておかないといけなくなった。ずっと警報を鳴らし続けるのでな。こいつは特別に感度がよく、半径二キロの事象を拾う。

信頼性

作中で語られる評価は、必ずしも芳しいものではありません。ロンは贈り物に添えた手紙で、兄ビル・ウィーズリーの評価をこう伝えています[1:4]

『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』第1章「ふくろう便」

ハリー――これは携帯の「かくれん防止器」でスニーコスコープっていうんだ。胡散臭いやつが近くにいると光ってくるくる回りだすはずだ。ビルはこんなもの魔法使いのお上りさん用のちゃちな土産物で、信用できないっていうんだ。だって昨日の夕食の時もずっと光りっぱなしだったからね。だけど、フレッドとジョージがビルのスープにカブトムシを入れたのにビルは気づいてなかったんだ。

商品として

この種の魔法計器は、ホグズミードのダービシュ・アンド・バングズで売られています[3:4]

魔法界ではありふれた道具らしく、ホラス・スラグホーンは、マグルが防犯ブザーをこの道具の代わりに使っていると語り、そんなものは単純な「凍結呪文」ひとつで黙らせられると述べています[5]

アーサー・ウィーズリーは呪いのかかったかくれん防止器を一箱没収しており、モリー・ウィーズリーはそれが死喰い人の仕掛けたものであることはほぼ間違いないと話しています[6]

作中での使用

ハリーへの誕生日の贈り物

ハリー・ポッターが最初に手にしたのは、誕生日にロンから贈られた携帯用のものでした[1:5]

ホグワーツ特急とクリスマス

新学期に向かうホグワーツ特急の中で、この道具はハリーのトランクの中から鳴り出しました。ロンの手のひらの上で激しく回転し、眩しいほどに光っています[3:5]。同じ学年のクリスマスにも、靴下から転がり出て床の上で光りながら回りました。その場ではクルックシャンクスがロンの手の中にいたスキャバーズに襲いかかっています[7]

このとき何に反応していたのかは書かれていません。ロンはエロールを無断で使った自分のせいかもしれないと言っていますが[3:6]、スキャバーズの正体が明かされたあとでは、彼に反応していたとも読めます。

翌年のクリスマス、ハリーは一年以上この道具のクッション代わりにしてきたバーノンおじさんの古い靴下を、贈り物としてドビーに渡しました[8]

防衛術の教師の部屋と必要の部屋

4年生のとき、闇の魔術に対する防衛術の教師の部屋には、ひび割れた大型のものが置かれていました。教師は、鳴りやまないので止めておいたと説明しています[4:3]。この教師がバーティ・クラウチ・ジュニアの変身した姿だったことは学年の終わりに明かされるため[9]、鳴りやまなかった理由は本人の説明とは別のところにあったとも考えられます。本物のアラスター・ムーディの七つの錠のトランクには、壊れたものが入っていました[9:1]

翌年、ダンブルドア軍団が最初の会合を開いた必要の部屋の棚にも、「秘密発見器」やひび割れた大きな「敵鏡」と並んでこの道具が置かれていました。ディーン・トーマスがそれを指して何かと尋ねています[10]。練習中、パーバティ・パチルの放った強力な「粉々呪文」が、この道具をいくつも載せたテーブルを粉々に砕いてしまいました[11]

逃亡の旅

ハリーがトランクの底をさらったとき、割れてぼろぼろになったものが出てきました[12]。誕生日にはハーマイオニーが新しいものを贈っています[13]

逃亡の旅では、この新しい道具がテントの見張りに使われました[14]

『ハリー・ポッターと死の秘宝』第14章「盗っ人」

しかし、「かくれん防止器」は置かれたまま日がな一日音も立てず、動きもしなかった。

川辺で人声が近づいたときも[15]、雪の夜にハーマイオニーが外の気配を感じたときも[16]、道具は静かなままでした。

それが働いたのは、ハリーがヴォルデモートの名を口にした直後のことです。その名は「禁句」であり、口にした者の居場所は追跡されます[17]

『ハリー・ポッターと死の秘宝』第22章「死の秘宝」

テーブルの上の「かくれん防止器」が明るくなり、回り出していた。外の声がだんだん近づいてくる。荒っぽい、興奮した声だ。

登場・言及箇所

脚注


  1. 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』第1章「ふくろう便」 ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎

  2. ポッターモア 「エドガー・ストラウルガーのカード」 ↩︎ ↩︎

  3. 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』第5章「吸魂鬼」 ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎

  4. 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』第20章「第一の課題」 ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎

  5. 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』第4章「ホラス・スラグホーン」 ↩︎

  6. 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』第5章「ヌラーがべっとり」 ↩︎

  7. 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』第11章「炎の雷」 ↩︎

  8. 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』第23章「クリスマス・ダンスパーティ」 ↩︎

  9. 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』第35章「真実薬」 ↩︎ ↩︎

  10. 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』第18章「ダンブルドア軍団」 ↩︎

  11. 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』第19章「ライオンと蛇」 ↩︎

  12. 『ハリー・ポッターと死の秘宝』第2章「追悼」 ↩︎

  13. 『ハリー・ポッターと死の秘宝』第7章「アルバス・ダンブルドアの遺言」 ↩︎

  14. 『ハリー・ポッターと死の秘宝』第14章「盗っ人」 ↩︎

  15. 『ハリー・ポッターと死の秘宝』第15章「小鬼の復讐」 ↩︎

  16. 『ハリー・ポッターと死の秘宝』第19章「銀色の牝鹿」 ↩︎

  17. 『ハリー・ポッターと死の秘宝』第22章「死の秘宝」 ↩︎