切断の呪文
切断の呪文 (Severing Charm) は、布や物を切り離すための呪文です。呪文は「ディフィンド」(Diffindo)[1]。布や糸を裁つといった日常的な用途から、身体に貼りついたものを外す場面まで、実用的な道具として登場します。
呪文: ディフィンド(Diffindo)
分類: 呪文(charm)
効果: 対象を切る・切り離す
杖の動き: ぎざぎざに切るような動き(上へ、右下へ払い、また上へ)[1:1]
語源: ラテン語 diffindere(切り開く、割る)
初出: 『炎のゴブレット』第23章
効果
切断の呪文は、布・糸・物体などを切る呪文です。三大魔法学校対抗試合の第一の課題を前に、ハリーはセドリック・ディゴリーに危険を知らせようと、人混みから離れたところで「ディフィンド! 裂けよ!」とセドリックのカバンを裂きました。羊皮紙や羽根ペン、教科書が床に散らばったすきに、ハリーは二人きりで話す機会を作り、第一の課題がドラゴンであることを伝えました[2]。
同じ試合のクリスマス・ダンスパーティを前には、ロンが自分のドレスローブの襟と袖口についたレースをこの呪文で切り取り、少しでも男らしく見せようとしています[3]。
刃物のない場所でも切断できるため、身体に貼りついたものを外すのにも使えます。ハーマイオニーは、ナギニに襲われて意識を失ったハリーの胸に食い込むように貼りついた分霊箱のロケットを、この呪文で切り離しました[4]。
痛みを与えずに切ることもできます。『幻の動物とその生息地』によれば、二股に分かれた尾を持つ魔法犬クラップの飼い主は、マグルに気づかれないよう、生後6〜8週のうちに痛みを伴わない切断の呪文で尾を切除することが法律で義務づけられています[5]。
名前の由来
呪文「ディフィンド」は、ラテン語の diffindere(「切り開く」「割る」)に由来すると見られます。
なお日本語版では、『炎のゴブレット』『死の秘宝』の本文が「切断の呪文」と訳す一方、『幻の動物とその生息地』では「切断呪文」(「の」を含まない形)と訳されており、同じ呪文でも表記に揺れがあります[5:1]。
使用例
| 使用者 | 場面 | 効果・結果 |
|---|---|---|
| ハリー | 『炎のゴブレット』第20章 | セドリックのカバンを裂き、二人で話す機会を作ってドラゴンのことを知らせる[2:1] |
| ロン | 『炎のゴブレット』第23章 | ドレスローブの襟と袖口のレースを切り取ろうとする[3:1] |
| ハーマイオニー | 『死の秘宝』第17章 | ハリーの胸に貼りついた分霊箱のロケットを切り離す[4:1] |
切断の呪文は、15世紀の魔女の仕立て屋デルフィナ・クリンプが、布や糸を手軽に裁つための手段として考案しました[1:2]。
登場・言及箇所
- 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』
- 第20章「第一の課題」
- 第23章「クリスマス・ダンスパーティ」
- 『ハリー・ポッターと死の秘宝』
- 第17章「バチルダの秘密」
- 『幻の動物とその生息地』(クラップの項)
- ゲーム『基本呪文集』(Book of Spells)