ボーバトンの馬車

ボーバトンの馬車 (Beauxbatons carriage) は、ボーバトン魔法アカデミーの一行が三大魔法学校対抗試合のためにホグワーツを訪れた際に乗ってきた馬車です。十二頭の天馬に引かれて空を飛び、滞在中はボーバトン生の宿舎にもなりました[1][2]

基本情報

名称: ボーバトンの馬車 (Beauxbatons carriage)
大きさ: 大きな館ほど
色: パステル・ブルー
引き手: 象ほどの大きさの天馬十二頭(金銀に輝くパロミノ)
紋章: 交差した金色の杖二本と、それぞれの杖から飛ぶ三個の星(戸に描かれている)
使われ方: ボーバトンの一行の移動手段。ホグワーツ滞在中は宿舎

外見

到着の場面で、ハリー・ポッターたちは空から降りてくる馬車をこう目にしています[1:1]

『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』第15章「ボーバトンとダームストラング」

デニスの推測のほうが近かった……巨大な黒い影が禁じられた森の梢をかすめたとき、城の窓明かりがその影をとらえた。巨大な、パステル・ブルーの馬車が姿を現した。大きな館ほどの馬車が、十二頭の天馬に引かれて、こちらに飛んでくる。天馬は金銀に輝くパロミノで、それぞれが象ほども大きい。

戸には紋章が描かれています。交差した金色の杖が二本、それぞれの杖から三個の星が飛んでいる意匠です[1:2]。戸の下からは金色の踏み台が引き出せるようになっており、降りるときにはこれが使われました[1:3]

雪の季節には、ハグリッドの小屋と並ぶ校庭の風景の一部として描かれます[3]

『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』第23章「クリスマス・ダンスパーティ」

城にも、校庭にも、深々と雪が降っていた。ハグリッドの小屋は、砂糖をまぶした生姜クッキーで作った家のようで、その隣のボーバトンの薄青い馬車は、粉砂糖のかかった巨大な冷えたかぼちゃのように見えた。

作中での使用

ホグワーツへの到着

三大魔法学校対抗試合の開幕にあたり、ボーバトンの一行はこの馬車で空からホグワーツへ到着しました。馬車は猛烈な速度で降下し、ディナー用の大皿より大きい天馬の蹄が地を蹴ったあと、巨大な車輪をバウンドさせて着陸します[1:4]。戸が開くと、まず淡い水色のローブを着た少年が飛び降りて金色の踏み台を引き出し、続いてマダム・マクシームが降り立ちました。その背後から、十数人の男女の生徒が現れています[1:5]

ボーバトン生の宿舎として

ボーバトン生がどこに泊まっているのかは、ハリーたちがハグリッドの小屋へ向かう途中に判明します。馬車は小屋の入口から二百メートルほど向こうに置かれ、生徒たちはその中へ登っていくところでした。馬車を引いてきた天馬は、脇に設えられた急ごしらえのパドックで草を食んでいました[2:1]

以後、馬車はハグリッドの小屋の隣に置かれたまま、マダム・マクシームとボーバトン生の生活の場になります。晩餐会に出るために一行が馬車から出てくる場面[2:2]、夜に明かりが灯り、中からマダム・マクシームの声が聞こえる場面[4]、マダム・マクシームが馬車から出てハグリッドに話しかける場面や、馬車の窓からハリーたちのほうを見ている場面[5]が描かれています。

クラウチ氏の失踪

その学年の終わり近く、行方の知れなかったクラウチ氏が姿を現したのは、この馬車のすぐ近くの森でした。ハリーがダンブルドアを連れて戻ったとき、暗闇から浮き出して見えてきたのが馬車です[5:1]。翌日、事情を聞いたコーネリウス・ファッジは、発見場所を「ボーバトンの馬車を過ぎたあたり」と確かめています[6]。のちにロンから、ファッジはマダム・マクシームがクラウチを襲ったと考えたのかと問われたハリーは、そう考えたのはクラウチが馬車のそばで消えたからにすぎない、と答えています[7]

出発

第三の課題の日の午前中、ハリーはビルとウィーズリー夫人を校庭に案内し、この馬車とダームストラングの船を見せて回っています[7:1]

学年の最終日、ハリーが玄関ホールで馬車を待っていると、校庭の向こうでハグリッドがマダム・マクシームを手伝い、巨大な馬たちのうち二頭に馬具をつけているのが見えました。ボーバトンの馬車は、まもなく出発するところでした[8]

登場・言及箇所

脚注


  1. 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』第15章「ボーバトンとダームストラング」 ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎

  2. 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』第16章「炎のゴブレット」 ↩︎ ↩︎ ↩︎

  3. 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』第23章「クリスマス・ダンスパーティ」 ↩︎

  4. 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』第19章「ハンガリー・ホーンテール」 ↩︎

  5. 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』第28章「クラウチ氏の狂気」 ↩︎ ↩︎

  6. 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』第29章「夢」 ↩︎

  7. 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』第31章「第三の課題」 ↩︎ ↩︎

  8. 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』第37章「始まり」 ↩︎