不死鳥

不死鳥 (phoenix) は、白鳥ほどの大きさの真紅の鳥です[1]。体が衰えはじめると炎となって燃え上がり、灰の中から雛として蘇るため、きわめて長い寿命を保ちます[1:1]。歌には魔力があり、涙には強い癒しの力があります[1:2]。尾の羽根は、ユニコーンのたてがみ・ドラゴンの心臓の琴線と並んで、杖作りのオリバンダーが杖の芯に用いる三種の素材の一つです[2]

基本情報

名前: 不死鳥 (phoenix)
分類: 魔法生物
魔法省分類: XXXX[1:3]
姿: 白鳥ほどの大きさの真紅の鳥。金色の長い尾・くちばし・鉤爪[1:4]
生息: エジプト、インド、中国。山の頂に巣を作る[1:5]
食性: 草食[1:6]
能力: 炎に包まれて灰から蘇る/魔力を持つ歌/癒しの力を持つ涙/自在に姿を消し、現す[1:7]

メモ 訳語のゆれ

日本語版の出典には「不死鳥」と「フェニックス」の二つの表記があります。
「不死鳥」: 『賢者の石』第5章、『不死鳥の騎士団』第7章、『幻の動物とその生息地』本文、『クィディッチ今昔』第8章
「フェニックス」: 『幻の動物とその生息地』の項目見出し「フェニックス(不死鳥)」、ポッターモア「1920年代のアメリカ魔法界」
この記事の見出しには、用例の多い「不死鳥」を採っています。

姿と生息地

『幻の動物とその生息地』は、不死鳥の姿と棲みかを次のように記しています[1:8]

『幻の動物とその生息地』不死鳥の項

不死鳥は白鳥大のすばらしい真紅の鳥で、金色の長い尾、くちばし、鉤爪を持つ。エジプト、インド、中国に生息し、山の頂に巣を作る。

アメリカに棲む魔法の鳥サンダーバードは、不死鳥によく似た鳥だとされています[3]

再生と長寿

不死鳥は、体が衰えると炎に包まれ、その灰の中から雛として生まれ直します。この再生ができるため、きわめて長い寿命を保ちます[1:9]

『幻の動物とその生息地』不死鳥の項

体が衰えはじめると、炎となって燃え上がったあと、灰の中から雛として蘇ることができるため、大変な長寿である。

性質

穏やかな鳥で、獲物を狩ることをしません。自在に姿を消し、また現す能力は、ディリコールと共通するものです[1:10]

『幻の動物とその生息地』不死鳥の項

穏やかな生き物で、殺生をした記録がない。草食である。ディリコール(前述)と同じく、自由自在に姿を消したり、現したりすることができる。

歌と涙

不死鳥の歌と涙には、それぞれ別種の魔力があるとされます[1:11]

『幻の動物とその生息地』不死鳥の項

不死鳥の歌は魔力を持つ。心正しき者にはますます勇気を与え、悪しき者の心を恐怖におとしいれるといわれる。不死鳥の涙には強力ないやしの力がある。

魔法省の分類

魔法省の危険度分類では、不死鳥はXXXXに置かれています。凶暴だからではありません[4]

『幻の動物とその生息地』不死鳥の項の注記

不死鳥の分類がXXXXなのは、攻撃的な生物だからではなく、これをうまく飼い馴らした魔法使いがほとんどいないことによる

杖の芯としての尾羽根

ハリー・ポッターがダイアゴン横丁で初めて杖を買い求めたとき、杖作りのオリバンダーは自分の店の杖について次のように説明しました[2:1]

『ハリー・ポッターと賢者の石』第5章「ダイアゴン横丁」

「ポッターさん。オリバンダーの杖は一本一本、強力な魔力を持った物を芯に使っております。一角獣のたてがみ、不死鳥の尾の羽根、ドラゴンの心臓の琴線。一角獣も、ドラゴンも、不死鳥も皆それぞれに違うのじゃから、オリバンダーの杖には一つとして同じ杖はない。もちろん、他の魔法使いの杖を使っても、決して自分の杖ほどの力は出せないわけじゃ」

オリバンダー自身の覚書によれば、不死鳥の羽根は三種の芯材のうちもっとも稀少です[5]。扱える魔法の幅はもっとも広いものの、その力が現れるまでにはユニコーンやドラゴンの芯より時間がかかることがあります[5:1]。自ら動くことがあるほど主体性が強く、それを好まない魔法使いも少なくありません[5:2]。持ち主となる相手をもっとも選ぶ芯でもあり、なじませるのも自分のものにするのももっとも難しく、忠誠はたいてい容易には得られません[5:3]。芯を採られる不死鳥という生き物自体が、世界でもっとも独立心が強く超然としているからだとされます[5:4]

魔法省を訪れたハリーの杖も、入口の守衛が計器にかけ、その芯を読み上げています[6]

『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』第7章「魔法省」

「二十八センチ、不死鳥の羽根の芯、使用期間四年。間違いないか?」

守護霊としての姿

守護霊が不死鳥の姿を取ることは、考えられるかぎりでもっとも珍しい部類に入ります[7]

ポッターモア J.K.ローリングからの新着コンテンツ「守護霊の呪文」

考えられるなかで最も珍しい守護霊は、ドラゴン、セストラル、不死鳥などの魔法生物でしょう。

クィディッチのマスコット

ニュージーランドのクィディッチ・チーム、モウトホーラ・マカウズは、不死鳥をマスコットに連れています[8]

『クィディッチ今昔』第8章「クィディッチの世界的普及」

最強チームの1つであるモウトホーラ・マカウズ(ニュージーランド)は、赤、青、黄色のユニフォームと、マスコットの不死鳥、スパーキーで有名である。

登場・言及箇所

脚注


  1. 『幻の動物とその生息地』不死鳥の項 ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎

  2. 『ハリー・ポッターと賢者の石』第5章「ダイアゴン横丁」 ↩︎ ↩︎

  3. ポッターモア J.K.ローリングからの新着コンテンツ「1920年代のアメリカ魔法界」 ↩︎

  4. 『幻の動物とその生息地』不死鳥の項の注記 ↩︎

  5. ポッターモア J.K.ローリングからの新着コンテンツ「杖の芯」 ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎

  6. 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』第7章「魔法省」 ↩︎

  7. ポッターモア J.K.ローリングからの新着コンテンツ「守護霊の呪文」 ↩︎

  8. 『クィディッチ今昔』第8章「クィディッチの世界的普及」 ↩︎